大感謝祭までのはなし
40thBIRTHDAY大感謝祭、おかげさまで無事終了しました。ご来場の皆様、本当にありがとうございました。一部制作日誌の記事と重複しますが今回のイベントのこと、少し書いてみたいと思います。
◆30歳記念ライブから10年
そもそもは今年2月に入ったばかりのある日のことでした。日々のもろもろとレコーディングに追われ、自分の誕生日のことをすっかり忘れていたことに気づきます。
30歳になったときにさまざまなゆかりのミュージシャンを迎え、盛大に昼~夜ぶっ通しイベントをやりました。そして次は40かなと思っていたのです。
懐かしい写真が見つかったのでいくつか掲載してみます。
2008.4.20@荻窪ベルベット・サン“1日遅れの30歳バースデイライブ” 【出演者】■大森元気 ■ビューティフルハミングバード*※ ■オオバヤシ(大森元気×林良太) ■little little blue(寺尾仁志+西ヶ谷源市)※ ■キオクノオト※ ■モミーナ(シーナアキコ+西ヶ谷源市+モミーFUNK!) ■Somebody meets the Walts(大森元気,岡田梨沙,千田大介,ゆうや) ■ウイリアム※ ■モノノフルーツ ■大柴広己* ■残像カフェ-松木俊郎GROUP-(大森元気,松木俊郎,シーナアキコ,萩原拓,鈴木健太) ■ファーストレディ&ザ・ジンギスカン(須田祐一郎,岡田梨沙,鈴木健太,岡田光司,ゆうや) ■D.W.ニコルズ* ■残像カフェ(大森元気,橋本大輔,梅田順一,ゲスト鈴木健太) ■Session 【※..大森ゲスト参加あり / *..シークレット&飛入り】 photo by rei
◆やる選択肢やらない選択肢
さて時間を2018年に戻しまして...。あんなに盛大に行なった30歳のライブでしたが今はいろんなことが変わりました。ライブのペースは落としているし、バンドはサポートメンバーだし、昔と違って人がたくさん集まってくれるわけでもない。やらなくても誰も困らない。しかも2ヶ月後に迫ってしまった。これは大変だ、やるべきなのか?やらないほうが賢明なのか?
でも思ったのです。自分はまだ音楽をやっている。昔のように「音楽さえ出来れば何を犠牲にしてもいい」というやり方はやめたし、上記のように自分のバンドもない、仕事もあるし、ライブも時々だ。それでも音楽への情熱は消えないし、これからの実りある活動の仕方を模索しているところ。そのなかで「やらない」という選択は、確かに現実的かも知れないけれど、世間的にも自分的にも、何かそこですべてが終わってしまう気がして。
それで貴重な娘との時間や、日々の妻の負担だとかいろいろ考えたけど、悩んだ末に妻に相談したら「絶対やるべきだよ」 と即刻返事が返ってきて、それが予想を超えて嬉しかったのでやることに決めたのでした。
◆会場選びと出演者
会場選びも迷いました。東京にするか鎌倉でチャレンジするか、規模感含め。結局何度かお世話になった三鷹の「おんがくのじかん」さんでやらせてもらうことに決まりました。
当初はこじんまりとやろうかなと考えていたのですが、この10年でお世話になった人にはとにかく歌ってほしくて。あの人も呼びたい、この人も呼びたい、あの人に声かけるならあの人も...となりフタをあけてみれば13組出演、昼夜2部構成の巨大イベントになっていったのでした。
◆増えていく出番
大森元気 & RISA BAND
そして追い討ちをかけるように自分のチャレンジ精神が顔をもたげ(笑)参加バンドがどんどん増えていく事態に...。
長坂雅司バンド編成
大森元気バンド×2種類、ラストセッション、弾き語り、フォークデュオ...。自分が歌うものだけで5編成。加えて過去に不定期で参加していた長坂雅司バンドと、初参加となる水野晋太郎バンドの2つでベースを担当、さらに直前にはクラゴンからのオファーでギターでも参加することになりました。
水野晋太郎とセンチメートルズ
大森参加、合計7組。司会もやるし、進行も担う。大変だとは思ったけど楽しそうだったし、やるべきだと思ったのでこれに関してはあまり悩まずに突き進んで行きました。
倉谷和宏+磯野寛+萩原拓
というわけで日々いろんな人とやりとりをしながら、タイムテーブル作ったり、自分のセットリスト考えたり、それぞれのリハーサルのスケジュール調整をしたり(人数多くてすごいことに!)、あとはフライヤー作ったり、告知したり、頭がごちゃごちゃになりながら毎日何かしらの準備をしていましたね。
大森元気×ひらまつりょうた(+片付け中のうちだあやこ)
大森元気 × Noriyuki Ssugata Sessions
◆30代ベストの草案
さて、それだけでも十分てんてこまいでしたが、出演者が多く少しでも多くお礼がしたいと思ったので音源を作って収益の足しにすることにしました。途中まで考えていたのは、現在製作中の新譜。完全版は間に合わないけれど、先行盤という形で2~3曲入りというアイデアで進んでいました。
けれど、自分の当日歌う歌をずら~っと並べていくうちに、これは「30代のベスト盤みたいなセットリストだなぁ」と思って。それならベスト盤作っても面白いなと思いついたのでした。
考えてみれば自主制作のレーベルを始めて10年目だし、それはイコール僕の30代の10年間だったから、残像カフェのベストの続編みたいな感じで、30代ベストを作るのはいい考えだなと。そこに5月のあがた森魚ワンマンのフロントアクトも決まって、初めて観てくれるお客さんにもたくさん出会えそうだ。これは“大森元気・入門編”の1枚としてもちょうどよいなと。
◆マスタリング・追加録音・ジャケとブックレット作業
iTsunesのプレイリストを作るくらいのノリで、ただ並べて音量をそろえて...くらいに最初は軽く考えていたのですが、自主制作で作ってきた曲たちは曲によって手触りが違っていて。それを1曲1曲調整する作業。それからせっかくなのでいくつか+α的なことを。当時のテイクに新たに楽器を重ねて新Ver作成(2曲)、打ち込みの曲は1から新ミックス(1曲)...というふうにどんどん欲張りな方向へと進んでいきました。
良くも悪くも自分らしいというか、限られた中でもアイデアを尽くしたい、出すなら楽しんでもらえるものを作りたいという気持ちがいつも無謀な展開を生んでいくことになって行きますね(苦笑)
そして音の作業に加え、毎回恒例のボリュームたっぷりのライナー付歌詞カード執筆。ジャケのデザインは手伝ってもらいましたがアイデア出しは自分、印刷も時間と予算を考慮し自らキンコーズに出向いて行ないました。
◆いよいよ本番へ
最後の2週間ほどは毎日睡眠3~4時間で、移動中もミックスのチェックや執筆や文字校正。ライブ前日は1時間の睡眠で本番に臨むこととなってしまって、寝不足自慢でも何でもなく、、反省しています。。
とにもかくにも発売はライブに間に合ったし、ライブ自体もぶっ倒れずに終われてよかったです。この歳になると突然死とか普通にたくさんあるから(特にミュージシャン仲間は多いですね...)当日朝はちょっと今日大丈夫かな?なんて思ったりもしましたが、楽しくて乗り切れました。いやしかし、無謀なのは30代までにします、、、苦笑 計画を立てて、余裕をもってね。
...そしてもうマスタリングやミックスは人に任せようと。ちょっと前にすでに決めていたのですけどね。
というわけで完成した『メランコリー』。(同名の新曲「メランコリー」は未収録です。う〜んややこしい!) 無事、会場先行発売できました。5/4~6のライブにも持っていきます。オフィシャルサイトにて通販もじき開始予定です。(流通は検討しますがまだ未定です)
OOMORI GENKI 2009-2018BEST メランコリー / 大森元気
さて前置きが長くなりましたが...次の記事は本番当日の振り返りです。
(こちらからもいけます↓)
大感謝祭をふりかえる~昼の部篇~