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日々の残像V〜北鎌倉篇〜

大森元気 web log vol.5 - since nov.2016

あたらしい日々に夢中になれるかな

音楽とことば 映画と本

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短編映画みたいなPVを
メンバーの出演は無し、過去と今が交錯するショートムービー風PV。

魚喃キリコ氏の名作「blue」のイメージでと提案したのは僕で、そこから監督が広げてくれて岩井俊二氏の「花とアリス」に。新海誠氏「秒速5センチメートル」にもオマージュされた同じロケ地にて。

f:id:kitakamadays:20170314125425j:plainblue / 魚喃キリコ

f:id:kitakamadays:20170314125820j:plain花とアリス / 岩井俊二

f:id:kitakamadays:20170314125722j:plain秒速5センチメートル / 新海誠

 

この5分の映像から読み取れるストーリーは、僕らの楽曲の世界観をより深めてくれたし、いろいろと深読みをすることもできるし、オマージュという意味で設定や背景を勝手に妄想できるのもいいところ。

www.youtube.com

 

さよならのことば
「3月のシーン」とともに、この季節に似合う「あたらしい日々」という歌をリリースしたのは2005年のこと。過去ブログ(↓)でも語っていますがタイトルもサビも最初は違っていて、サヨナラの歌だったのでした。

zanzow.seesaa.net



「いつかでは無責任だ」

サヨナラの歌ということには変わりないのだけど、「あたらしい日々」にタイトルを変えて、その方向で歌詞と別のサビを作っていった記憶があります。

「すぐにでは嘘だし/いつかでは無責任だ」
「手紙を書くよ/書かないかも知れない/
  あたらしい日々に夢中になれるかな」

さまざまな別れのときに、僕らはよく無責任な言葉を口にする。でもそれが実現しなくても、嘘をつこうとして言うのではないことはみんな知っている。それはひょっとしたら希望や願いと言ったもののカケラかも知れなくて、約束ってそうやって人を強くも弱くもするような気がするのです。

そして、手紙を書くのも忘れるくらい、あたらしい日々に夢中になれていたらいいな。そんな思いで、この歌を書きました。


「解き放たれていく」
卒業にもとれるし、恋愛や、ほかにもいろいろと取れるようにしたこの曲は、「解き放たれていく」という、まったく相反するワードを最後に思いついてしまって外すことが出来なくなった。当時はそれが無茶な策にも思えたけれど、今思えば入るべくして入った一語なのだと思います。なぜなら多くのサヨナラには相反する想いが共存しているものだから。

どれだけ居心地がよかったとしても、そこから出て行くことでまた新しいものに出会うことができる。そこから出ていかないことには新しい風景を見ることが出来ないように。そこでまた輝けるように、僕らは繰り返し繰り返し別れるのだし、歩いていくんですね。


残像カフェのあたらしい日々
この曲をリリースした直後2005年2月のライブを最後にメンバーが脱退し、残像カフェは僕の1人ユニットに。2年後の自主企画のときには、色んな編成でのライブの最後に久しぶりに元メンバーで数曲演奏することができました。さらに3年後の2010年、再度集まってワンマンライブを。それで「きちんと」解散したのでした。

ぶつかったり、うまくぶつかれなかったり、迷惑もかけたしいつも悩んでいたけれど、(メンバー+サポートのゆうじ君)4人揃って音を出せば絶対に自分達にしか出せない音になった。

そのあと色んなバンドをやって、上手なプレイヤーともやってきたけれど、残像カフェの独特さは、奇妙なほど個性的で、どこにもなくて、思い出補正なしでもきっと完璧な独自性を持っていたんだと思う。

だからこそ、たくさんのファンや同業者に支持してもらえたのだと思うし、同時に、もう残像カフェの名前を封印しなきゃいけないと思ったのだと思います。そうしないと自分がもう前に進めなかった。

僕のあたらしい日々
先日も書いたように、今は不思議とその頃の曲をとてもナチュラルな気持ちで演奏することが出来ます。そんな未来が来るなんてあの頃は想像できなかったなぁ。そんな今の心持ちは、なかなか悪くないです。

もちろんそれだけじゃ意味なくて、新曲をつくって、またファンのみんなと再会したり、新しくアピールしていけたらと思うのです。

あの場所を出て、たくさんの人やものに出会ってきて。時は流れ流れて、一周し、いろんなことが冷静に見えるようになった。

でも。でもなんだけど、雲が晴れたように確かに冷静なのだけど、凪ぎかけた心をまた燃やすことが出来ると気づかせてくれたのもバンドだったし、残像カフェの音の記憶だったのでした。

あたらしい日々に夢中になれるかな。鎌倉に移り、あたらしい春が来ようとしている。東京でもライブを継続していくし、鎌倉でも活動の糸口を見つけていきたいと思っています。いろいろ整えながら、この気持ち、この火種を絶やしたくないなって。

さよならだけが人生だと言うけれど、さよならの分だけあたらしい日々はあるのだ、なんて恥ずかしげもなく書いてみて、次に向かいます。昔話が続きましたがこれで終わりにします。明日はバンドリハだ。

 

 

-live information- ※詳細はこちら
■2017.03.19(SUN) 渋谷・喫茶SMiLE
【act】 徳網正宗 / Yuglet Waterloo Jug band / 大森元気(band)
band members:大森元気+岡田梨沙+みんみん+熊谷東吾


■2017.4.8(SUN) 鎌倉・海沿いのキコリ食堂
Bar RAM 19th Anniversary Party
【Musicians】東京ローカル・ホンク / Hotel Congress / MOtSSN&森ちゃん/
大森元気×宮下広輔 / 大久保理 / Quinn Thompson / サンルーム

■2017.5.14(SUN) 鎌倉・moln[モルン]
【出演】fishing with john / 大森元気(ツーマン)
※大森元気は小編成のアコースティックバンドを予定。