日々の残像V〜北鎌倉篇〜

大森元気 web log vol.5 - since nov.2016

北鎌倉と小津映画、いなり寿司「光泉」と喫茶「門」

◆北鎌倉と小津安二郎

f:id:kitakamadays:20171111135146j:plain

北鎌倉に住んでいるからには、ということで小津安二郎作品を。古い日本映画って見慣れていなかったのですが楽しめました。

「晩春」「麦秋」を鑑賞。今回未見の「東京日和」と合わせて、三部作となっているそうです。ストーリーは繋がっていないのですが、主要な俳優陣が同じという。

f:id:kitakamadays:20171110123534j:plain

北鎌倉に住んでいた小津安二郎。北鎌倉や湘南・鎌倉の風景がたくさん出てきます。 

f:id:kitakamadays:20171110081901j:plain

f:id:kitakamadays:20171110123723j:plain

毎日利用している北鎌倉の駅。いろいろ変わってはいますが配置は変わっていないので面影があちらこちらに。 重ね合わせながら観るとわくわくします。 

f:id:kitakamadays:20171110124146j:plain
こちらは見知らぬ方のブログのスクリーンショットで申し訳ないのですが....
映画の冒頭にも出てくる当時の駅名の看板、役目を終えたあとも最近まで展示されていたことを知りました。

元記事:
http://www7a.biglobe.ne.jp/~yatagarasu1999/geikoudou/newpage12.html


2014年にエレベータ設置工事をしていて、恐らくですがそのときに撤去されてしまったようです。その推測が正しければ僕らが引っ越してきたのが2016年なので、たった2年。ぎりぎり間に合わなかったのですね....。残念!

どこかに移動して展示されていたりしないのでしょうか。情報求みます!まあそのうち駅員さんに聞いてみようと思いますが....

f:id:kitakamadays:20171110083311j:plain

映画で出てくるこの山も北鎌倉らしさが表れています。我が家の近所からも似たような景色が見えます。低い山と谷がいくつもある北鎌倉なので、同じ峰かは分かりませんが住民としてはとても親近感が湧きます。 

f:id:kitakamadays:20171110083430j:plain

北鎌倉以外にも鎌倉の風景が。アスファルトで舗装される前の海岸。七里ヶ浜でしょうか。 

f:id:kitakamadays:20171110123853j:plain

大仏様は今と変わらずイケメンですね。

f:id:kitakamadays:20171110123919j:plain

f:id:kitakamadays:20171110124119p:plain江ノ島より先のほうでしょうか。看板のせいもありますが日本じゃないみたいです。

◆駅前の老舗店

f:id:kitakamadays:20171110194218j:plain

北鎌倉の駅前には小津監督や北大路魯山人が愛した、いなり寿司のお店「光泉」さんがあります。

f:id:kitakamadays:20171110194431j:plain

現在は持ち帰りのみ(注文を受けてから製造)となっています。小津監督や映画スター達も食べた味だと思うとなんだかロマンがありますね。

f:id:kitakamadays:20171110203449j:plain

北鎌倉駅の小さなロータリー東側には光泉さんを含む4軒が軒を連ねています。これはすべて北鎌倉在住の鎌倉能舞台を設計した榛澤俊郎氏によるものだとか。

奥から「御菓子司こまき」さん。川端康成がよく訪れていたそうです。ぼくはまだ未踏です。

前述の光泉さんを挟んで、右隣は老舗喫茶店の「門」さん。店名は線路を挟んですぐ目の前にある円覚寺の有名な山門、そしてそれを描いた夏目漱石の小説から。2号店は2013年まで鎌倉の小町通りにあり、僕も昔バンドメンバー皆で訪れたこともありました。

60年代から営業し、2号店と同じタイミングで閉店するはずだったところを前オーナーの娘さんの同級生という現店主が引き継いで営業存続となったとか。(出典:川口葉子「鎌倉湘南カフェ散歩」祥伝社

そして写真には写ってませんが一番道路側が(写真写ってませんが)お蕎麦の「やま本」さん。こちらはよく利用していてインスタでは紹介済みですが、また日を改めて。

f:id:kitakamadays:20171111141128j:plain

小津映画もコンプリートしていませんが、漱石もまた読み直そうかなと。せっかく北鎌倉にいるのだから、歴史や自然だけじゃなく、ゆかりのある作家や芸術家の作品にもどんどん触れていきたいなあと、そう思います。まったくの知識ゼロですがこの地に窯をもっていた魯山人のことも調べてみたいなあ。時間がいくらあっても足りないです。
楽しい悲鳴の日々です。